誂え自転車の火を守るには

九段の科学技術館で「HANDMADE BICYCLE 2022」が1月22日、23日に開催されて、41ブランドが技巧を凝らした手作り自転車や、用品類を出展。熱心なマニアが詰めかけて盛況でした。

数年前から若手ビルダーや外国人ビルダーも参加するようになり、グラベル系ツーリング車もちらほら目立ちます。電動アシストを意識した自転車もあった。その一方、伝統的なオーダーメイド自転車もある。作り手も作品も時代の変化に応じて動きはあるけれど、観衆の顔ぶれはあまり変化がなく熱心なマニアたちは年々渋みを増しています。(苦笑)

伝統的誂え自転車のシンボル的ブランド、東叡車に展示されていたミキスト(女性用フレーム)の意匠が秀逸だったので紹介。“猫”をモチーフにして作り込まれていた。ペダルのプレートは猫の足跡に切削、チェーンリングは猫の顔に打ち抜き、ボトルケージは全体が猫のフォルムに曲げ直され、小物類が猫鈴、魚の彫刻など、オーナーの遊び心爆発、凝っています!

トークショーもあり、我がバックス事務所の松本も「東京自転車歴史研究フォーラムin HMB」のお題で梶原利夫さん(産業遺産学会評議員)と登壇し、今春から日本の自転車歴史を研究者となる有志が集って史料を後世に伝えていく活動のスタートを語らせていただいた。

それにしてもハンドメイドバイシクルショー、来場者がマニアに隔たっているのが気になります。誂え自転車の文化の火はアメリカ(NAHBS)とイギリス(Bespoked)でも熱く残っていますがニッチな存在。いかに火を守るか考えてゆきたいです。

4か月前