初冬の自転車徘徊

白化粧した山が遠くに見える季節。枯れ葉といっしょに風の吹くままお家からそう遠くない辺りを徘徊しませんか。目的地も何も決めずにサイクリングすることを、ランブリング(Rambling)と言いますが、僕は徘徊の方がしっくりくる。
適度な運動になればいいんです。ラジオ体操を第二までやらずに第一でやめるカンジ。運動なんてやり過ぎは楽しい面も否定しないけれど深みにハマれば僕のような老人は身体の故障に結びつく。適度がいちばん。でも薄っすら汗をかくのはいいもんです。
先日、裏路地徘徊していたら『豊島長崎の富士塚』という史跡に遭遇。豊島区高松の富士浅間神社境内児童公園にどっしり存在する『豊島長崎の富士塚』は高さ8m、直径約21m、表面は黒ボク石(溶岩)に覆われていた。周囲は鉄柵なので立ち入れない。
塚内には10ほどの碑があり、最も古いのは文久2年(1862年)と刻まれている。頂上には大日如来坐像、山腹には石仏があり天狗像など約50の石造物が配され、都区内にある江戸時代の富士塚のなかでは原形を最もよく留めているとある。国指定重要有形民俗文化財に昭和54年に指定された。
塚の側には御神輿庫がある。居酒屋『一富士』がある。庶民に愛されている場所なんですね。歩いてくるには遠いけどちょっと呑みに寄りたい。
児童公園のブランコにいる老婆が問わず語りに、「私がお嫁に来て70年、ずっと同じだよ」と塚を見上げた。僕は温かい缶汁粉のプルトップに指を伸ばした。
近所だけれど、ちょっと旅気分でした。

1日前