電波法の改正と道路交通法の未来

2019.12.09 赤松正行

2019年5月に成立した「電波法の一部を改正する法律」(改正電波法)により、技術基準適合証明等(いわゆる技適マーク)を未取得の機器でも、届け出によって国内での試験利用が可能になった。これまでは無線電波を発する機器を海外で購入して日本に持ち込んでも、実際に利用することは困難であったので、これが大きく改善されることになる。

この法律改正を受けて総務省は「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」を発表。Wi-Fiや Bluetoothなどの規格に準拠した機器や、CEや FCCといった海外で認証を取得している機器であれば、申請するだけで180日間の「実験」が可能になる。2020年春頃にはWEB申請も可能になるらしいが、現時点ではWEBで申請書を作成して総合通信局に郵送するか持ち込む必要がある。

申請書自体は比較的シンプルで明確なので、ある程度技術に長けた人なら簡単に作成できるだろう。ただ、運用開始の予定期日は「2019/12/1」といった形式しか受け付けないのはご愛嬌(激怒)。筆者が11月21日に申請書を発送したところ、11月26日に申請を受け付けた旨の電子メールが届いた。郵送に1日かかり、土日を挟んでいたことを考えれば、実質的に2日間ほどで処理されたことになる。

さて、電波法と自転車は一見無関係に思えるかもしれない。だが、自転車にもサイクル・コンピュータ、電動コンポーネント、電動アシスト自転車など電波を発する機器が増えつつある。あらゆる工学の粋を集めて作られる自転車なのだから、電子工学や無線技術ともまた無縁ではいられない。特にスマートフォンと繋がらないのであれば、未来はないのだから。

日本では未発売のサイクル・コンピュータ

さらに自転車にとって重要なのは道路交通法、特に電動アシスト関連の規制だろう。世界で初めてヤマハが電動アシスト自転車を発売し、法整備が進んだものの、その後の技術革新や生活様式に足枷をしてしまった。これはガラケーと呼ばれた日本の携帯電話の凋落にそっくりだ。一刻も早い規制緩和が望まれる。改正電波法示すように自由な「実験」こそが未来を切り拓くからだ。

日本では未発売の電動アシスト自転車

【参考】Magic Leap Oneで拡張現実ライド(Critical Cycling)
    Our First e-Bike, Xiaomi MiJia QiCycle(Critical Cycling)
    続々々々・シマノの電動アシストSTEPSの実験(Critical Cycling)
    電動アシスト自転車の国内法規(Critical Cycling)

10か月前