JAPANとGLOBAL エロイカのコンクール

6月1日から2日にかけて、群馬県で7回目のエロイカ・ジャパンが開催された。好天に恵まれ、世界中からたくさんのヴィンテージ自転車愛好家が2日間の祭典を楽しみました。

イタリア発祥のエロイカはグローバルなイベントとして定着。日本のほかにアメリカ、イギリス、スペイン、南アフリカなどで同じ哲学を共有して催事が行われます。ヴィンテージの用品や自転車のマルシェ、文化的セミナーや映画上映、コンクールデレガンス、そして古の英雄たちが走った時代に思いを馳せながらのサイクリング。

私は第1回から日本のコンクールデレガンス(ヴィンテージ自転車品評会)の審査に携わっていますが、3年ほど前からエロイカのグローバル化に対応してその審査方法を変えています。

基本は同じですが、コンクールで優勝した自転車はその価値が世界基準に照らして同一でないといけません。審査シートがあり、基準に従い満点から減点しながら最終減点の少なさでカテゴリー別順位を出します。カテゴリーは以下のとおりです。

【カテゴリー】

Cat.1: 1950年までに製造された競技用自転車(オリジナルバイク)
Cat.2: 1950年から1987年までに製造された競技用自転車(オリジナルバイク)
Cat.3: 1987年までに製造された競技用自転車(レストア)
Cat.4: 1988年以降に製造スチールフレームバイク(エロイカ規定に準ずるもので展示のみ、コンクール対象外)

オリジナル性。これにいちばん価値があります。

フレームのオリジナルを保つためにクリア塗装をする人がいますが、もうそれはオリジナルを損なったと判断します。

自然な風化、古色がついた風情は、評価されます。

細かな減点を積み重ねて、同点の個体があったときは、In case of the: Historical Significans(特別な歴史的意義)がある方が、上位になります。

それにしても、こういう自転車の楽しみ方が定着したことは、日本が文化的先進国である証左ではないでしょうか。

4年前