自転車チェアリング 2019

2019.05.18 赤松正行

自転車に乗って都会の喧騒を抜けて、自然豊かな野山や海川に至れば、しばらく身を任して寛ぎたい。この時に野辺に座り込むのも良いが、ちょっとした椅子があれば随分と優雅な気分になれる。そこで、お気に入りの椅子を自転車で運べば、いつでもどこでも楽しめるマイ・スペースが出現する。これを自転車チェアリングと称して昨年から取り組んでいるので、紹介したい。

まず、自転車で運ぶのだから、その椅子は折り畳んで小さくなり、できるだけ軽いことが望ましい。その上で、ゆったりと快適に座れることが求められる。そのような椅子の代表選手がヘリノックス(Helinox)。軽量なアルミのポールを使ったフレームは軽量で、内部のバンジー・コードによって半ば自動的に組み上がる。そして帆を張るようにフレームに布をはめ込めば出来上がり。

ヘリノックスの椅子には何種類かあり、もっとも小さく軽量なのがチェア・ゼロ。これは座面が低く吸い込まれるような座り心地が魅力。一回り大きなチェア・ワンは定番中の定番ながら、個人的には面白みに欠けるように思える。背もたれが高いサンセット・チェアは、上半身も頭も預けることができるので、そのまま眠ってしまいそうになるほどリラックスできる。

左から順に、チェア・ゼロ、サンセット・チェア、チェア・ワン

2019年の新作であるサバンナ・チェアはサンセット・チェアよりも大きく、余裕たっぷり。肘掛けやドリンク・ホルダーも備えて機能的にも充実している。ただし、自転車で運ぶには大型のバッグに入れるか、荷台にくくりつける必要がある。ちなみに、アウトドア界のお洒落番長スノーピーク(Snow Peak)のTake!チェア ロングなどは、快適性は優れているものの、自動車でなければ運べない。

左からサバンナ・チェア、サンセット・チェア、Takeロング・チェア

ともあれ、お気に入りの椅子を携えて自転車を走らせ、お気に入りの場所でチェアリングを楽しもう。読書をしてもいいし、音楽を聴いてもいい。思いにふけることもあれば、そのまま眠ってしまうかもしれない。コーヒーやスナックも欲しいし、ランチまで用意できれば言うことなし。サイクリングとチェアリングは正反対の性格を持つだけに、その組み合わせは最高だ。

【参考】自転車チェアリングのススメ(Critical Cycling)

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