かけがえのない、お宝の存在。そこにあるもの
「お宝」・・・といっても、持つ人がそれぞれに思い入れがあるもの。
メインでお宝関連のブログやサイトを長年運営しているせいか、こと「お宝」とワードが付くものには、日々敏感に反応してしまう。
自転車に触れる事から離れて、もう随分と経つ。
ふとしたきっかけで「あの頃あこがれだったもの」に出会ってしまうと、今どうする事でもないのに、心がざわめいてしまう。
ただ手元にある、視界に入ったときに何となく触れてみる。
これだけで不思議と、心があの頃に戻り、熱くなる。
私の中での「お宝」とは、「一般的な市場価値のあるもの」というものではなく、
それぞれの人がそれぞれに持つ、心を豊かにするものだと考える。
決して人に自慢したいわけではない。
私の中の、自転車でのお宝といえば・・・。
現在手元にあるのが、ハンドルとペダル。
数十年前トライアスロンのプロを目指していた青春の名残り。それにまつわる思い出も含めて語ってみようと思う。
1:スコット DHバー
【概略説明】
ドロップハンドル、一部ではブルホーンバーメインだったトライアスロンシーン。
スキーのダウンヒル競技から着想を得て開発されたハンドル。
バーエンドが前方に突き出る形で複雑で特異なデザイン。
ロードレースと異なり、ドラフティングが禁止で自己の力のみで進む事に主眼を置かれたトライアスロンでは、トップ・ビギナー問わずに大ヒット。
「DHポジション」というワードも生まれ、このハンドルをメインに様々な試行錯誤も行われていた。
突き出た先端を握り、ステム付近のハンドルの両側にひじを乗せ、空気抵抗を減らす。
これがメインフォーム。
【お宝への思いと物語り】
当然手に入れたかったが、学生の身分には高額アイテム。
その内通常のドロップハンドルに容易に装着可能なクリップオンタイプが主流となったので、結局一度も試す事がなかった。
いつか使ってみたかったアイテムだったので、ネットオークションで入手。
夢は、このハンドルを組み付けたロードバイクに乗ってみる事。
2:LOOK ARC TVTコラボペダル
【概略説明】
ビンディングペダルの雄、LOOKとカーボンフレームで一世風靡したTVTのコラボペダル。
記憶は定かではないが、TVTブランドのロードバイク完成品に組み付けられていたと思う。
当時ペダルと言えば、LOOKかTIMEという感じ。
【お宝への思いと物語り】
トライアスロンをはじめたばかりの時はLOOKチョイス。
しかし程なくしてTIMEに切り替えてしまった。
当時のカーボンフレームの中でもTVTブランド所有は、高嶺の花。
海外のプロロード選手も使用率が圧倒的に高かった。
せめて関連製品だけでも・・・と思い、某ショップで購入。
数十年後、念願のTVTカーボンHM92フレームをついに入手してしまった。
1と同じく、このペダルとフレームを付けて走ってみるのが、ささやかな夢。