電動アシスト車?モペット?

 

報道によると、近年電動アシスト自転車に外観がよく似た原付バイク「モペット」の無免許運転が全国で増加しているという。主にベトナムや中国籍の外国人が免許が必要なことを知らずに乗ることが多く、今後インバウンドや外国人受入れ増加も見込まれ、警察では指導を強化する方針である。

モペットとは、「ぺダル付きのオートバイ」のことである。小型原動機(排気量50cc以下のエンジンや出力600ワット以下の電気モーター)により走行するが、ペダルを踏んで走行することも可能である。

モペットの道路交通法上の扱いは「原動機付自転車」になる。通常のオートバイと同じく運転免許が必要であり、自賠責保険の加入やヘルメット着用など義務付けられる。ペダル走行する場合でも公道では免許が要る。

電動アシスト自転車は「人力を補う原動機(モーター)付き自転車」のことである。モーターはペダルを踏む人の力を補助する推進力として働き、モーターだけでは走行できない。道路交通法上は自転車と同じ「軽車両」に分類されていて、一般自転車と全く同じ扱いである。

本来モペットは、モーター(Motor)とペダル(Pedal)の合成語である。濁音の「ド」を入れた「モペッド(Moped)」が正しいはずだが、日本ではメーカー名を入れた「○○モペット」が通称となり定着した。和製英語「オートバイ」と同じである。

 

モペットの歴史をみると━

1948年戦後まもなく、小型エンジンを車体に取り付けた自転車が出現した。エンジンでも走り、ペダル走行もできることが特徴だった。

エンジンと自転車はそれぞれ別売りされることも多く、50cc小型エンジンの「ホンダA」や「BSモーター」が有名だった。自転車に取り付けられて「バタバタ」などと呼ばれ、当時は無免許で乗れた。モペット市場にはホンダ・スズキ・ヤマハ・山口・ブリヂストンなど数十社が参入した。

52年モペットが免許制になった。58年自転車と異なる専用ボディの「ホンダ・スーパーカブ」が歴史に残る大ヒットとなった。次第にモペットの車体は自転車と違う外観となり、ペダルも無くなっていく。ペダル付きのモペットは、61年をピークに60年代半ばに廃れていった。現在日本製モペットはフキ・プランニングの「FK310-LA2」だけといわれている。

欧州ではペダル走行の便宜性が評価され今も続いている。イタリアのチャオ、オランダのトモス、フランスのヴォーグ・モトベカン・ソレックスなどで50ccエンジンが多い。
ベトナムなど東南アジアでは免許が不要な国も多く、中国製などが通勤通学などに多く使われている。

電動アシスト自転車に似ていると話題になっているタイプは、アンダーボーンフレーム小径車(22型)に、縦長のモーターをサドル下に搭載している形状の輸入車である。電動アシスト自転車に外観がよく似ているが、ペダルを踏んで走り出すとハンドルグリップを回すだけで加速する。

ネット通販では、電動アシスト車よりも安い4~5万円のモペットも売られている。品質性能には十分に注意を払い、使用時には運転免許を始めとして交通法規遵守が必要である。

 

▲輸入22型モペット

▲日本製22インチ電動アシスト車

 

1週間前