旅は道中も楽しいものですが、特に飛行機で行く場合、機内誌を読むのもまた大きな楽しみの一つ。今まさに向かっている旅先の地で、何を見るべきかの最新情報を収集するのにも、自分の国が世界に向けてどう紹介されているかを知るのにもぴったりです。気に入った記事があると持って帰ることもしばしば。中でも好きなのはANAの機内誌「翼の王国」に連載されている門上武司さんの「二度目の」シリーズ。「二度目の旅は…」の見出しから始まり、ます。ということで、それにあやかり、今回は「二度目のブリスベン」。向こう数回にわたり、2018-2019年末年始のブリスベン再訪旅の様子をお届けします。
▲ブリスベンのシンボル、Brisbane モニュメント
留学中は一度も帰国しなかったので、ブリスベンの再訪は今回が初めて。実に10ヶ月ぶりに戻りました。留学中にブリスベンや近郊のゴールドコーストの観光はほとんどしつくしてしまったので、今回の旅の目的はいたってシンプルで、ずばり「人に会う」こと。現地で通っていた大学の仲間、居候(シェアハウス)をさせていただいていた永住者の日本人ご夫婦…そしてやっぱり、自転車つながりの仲間たち!
日本で仕事を納めた後、大晦日の昼にブリスベン着、そして、仕事初めに合わせて1月6日に現地発という実に約6日の弾丸旅。人に会い、自転車にも乗る予定をギュっと詰め込んでいました。「そんな弾丸なのに、大荷物で来るのは大変でしょ!」と、地元の自転車仲間が、自前のパーツをかきあつめ、私用に1台組んでくれることに。「片手に輪行バッグ、もう片手にはスーツケース」という自転車旅のスタイルに慣れると、スーツケースオンリーの旅は、なんと快適なことか…!
▲大晦日でも、シティの広場にはまだ巨大クリスマスツリーが飾られていました。
すっかり友人の言葉に甘え、快適な移動の喜びを享受しながら、のほほんと現地入りした私に、友人が組んでくれたバイクはBHのG6。正直、私の相方のロードバイクよりもずっと高性能(かつ高価)!! 試走も兼ね、ウキウキ気分で一人で最初に向かったのは、ブリスベンのロード乗りたちのヒルクライム練習スポット、Mt. Coot-tha(マウント・クーサ)です。マウント・クーサはブリスベンで一番高い標高287mの山。ふもとにはボタニック・ガーデンが、頂上付近には展望台や見晴らしのよいカフェがあり、昼間は観光客や地元住民の散策に、夜は若いカップルたちでにぎわいます。帰国してから月1ペースで神奈川県のヤビツ峠でトレーニングしたり、箱根ヒルクライムレースにも出場したりしたけれど、真冬の日本とは真逆、夏の日差しが痛いくらいに照り付ける南半球でのヒルクライムに「あれ、こんなきつかったっけ!?」とゼーゼー息切れ…。それでも、登っていくうちに感覚を取り戻し、展望台に到達!シティのビル群、街の真ん中をゆったりと流れるブリスベン川、森や公園の緑…そこに広がっていたブリスベンの景色は、「遠い外国の街」ではなく、「自分が暮らしていた、ほっとする街」の景色だったのでした。
▲友人が組んでくれたバイクで展望台に到達!
ちなみに、ブリスベンに戻って来たことをアピール(!?)したくて、STRAVAに走行データをアップしたら、早速現地の自転車仲間からコメントが。
“Should have known you’d head straight up Mt. Coot-tha!”(あんた、マウント・クーサに直行したって自覚すべき!)
なんの疑いもなしに山に直行していた私、これはもはや一種の性癖かもしれません…。
▲久々にクーサヒルクライムができて満足。山に直行した自覚はこの時はゼロでした…。
短いながらも濃い二度目のブリスベン旅は始まったばかり!次回もどうぞお付き合いください♪