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ペダルを「回す」という感覚。前へ進むという事。

ペダルから始まる、自転車の動き


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街を行きかう自転車。大半は、いわゆるシティサイクル、俗称ママチャリ。
空気を吸うような感覚で、自転車にまたがり、ハンドルを握り、そしてペダルに足をかける。

 

自転車を前に進める為の自然な行為、「ペダルに足を乗せ、力を入れる」事。
いわゆる、「ペダルを踏む」

 

自転車を日常使うには、当然の行為ですよね。ペダルを使わなくては、前に進めないんですから・・・。

 

ここから徒歩では及びもつかない距離、そして速さで目的地に辿りつける。
それが自転車の凄いところ。

 

私が言うまでもなく、荷物をのせたり、通勤通学、買い物等の手軽な足代わり等々で使われているのが、一般的なのかと。

 

もちろん、目指す場所を決めずに、ただ走る事。
いわゆるサイクリングを楽しむ事も出来たりして。

 

幅広い用途で利用出来、使う人それぞれがペダルに力を入れ、踏むだけで使える乗り物。
それが自転車。

 

ペダルを「踏む」から「回す」って?


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80年代当時、入ってくる情報の多くはTV。
大々的にCM展開されていた?ブリヂストンのロードマン

 

ムチャクチャかっこよくて、憧れの的。
近くの自転車店で手に入れたのが、類似のタイプ。

 

低くセッティングされたドロップハンドル、それ以上に衝撃だったのが、ペダル部分。
トゥークリップ、それもしっかり締め付け用のストラップが付いたもの。

 

こんなペダル、足を締め付けたら止まる時、どうするの?。

 

そんな部分に心配がありましたけど、通常は止まる前にストラップを手でで解除するだけ。
慣れれば何てこと、ありません。まあ、急に止まる時には転ぶ事請け合いでしたが。

 

高校に上がって、トライアスロンをやるべく購入したロードレーサー(ロードバイク)。
その時のペダルもトゥークリップがデフォルト。

 

しかし、同時購入したロード専用シューズ(通称:レーサーシューズ)。
このクリート部にトゥークリップの突起部にはめ、ストラップを締め付けると・・・。
今まで味わったことの無い、ペダルとの一体感が!。

 

な・・・なにこれ?。

 

そしてこの時、一緒に競技を始めた後輩から教えてもらったのが、
「ペダルを踏むのではなく、回す」という事。
足首の角度も一定に、ただペダルを踏みつつ、引く!。円を描くが如く、回す。

 

自転車を前に進める概念が、一変。
踏む事のみの動作が、自転車を進める為のプラスと考えていた訳ですから・・・。

 

「ケイデンス」という言葉を知ったのも、ちょうどこの頃でしたね。
ケイデンスを意識し、足首の角度は一定、そして綺麗に円を描く様に・・・を理想に、毎日ただひたすら「回す」。

 

トゥークリップとビンディングペダル。


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インターネットが身近で無かったこの時代、最大の情報源だったのが、自転車総合雑誌のサイクルスポーツ
毎月必ず購入し、記事から広告まで穴が開く程読んでいた愛読書。

 

そんな中、目に止まったもの。

 

それがツール・ド・フランス等でベルナール・イノーやグレッグ・レモンが使用していた、ビンディングペダル
競技は異なれど憧れのスターの使っていた、羨望のパーツ。

 

当時、時給560円のバイトをしてようやく買ったのが、LOOKのPP65
本当はグレッグ・レモンが使っていたホワイトモデルが欲しかったけど、なぜかガンメタカラーが安かった(不人気?)ので、そっちに。

 

このビンディングペダル、専用クリートを装着してペダルのつま先の溝に先を差込、あとはパチンとペダルを踏み込む形だけ!という手軽さ。
今までのトゥークリップの様な、ストラップを締める、外すというわずらわしさからも、開放。
そして、ただ足首を捻れば即座にペダルから外れるという簡単さ。

 

異次元感覚
そして驚異的にペダリングが快適に、そして安全になったのは、言うまでもありません。

 

自転車を全く乗らなくなった、今。
やっぱりロードバイクには形を変えれど、このビンディングペダルがメイン・・・なんですね!。

 

マイナスから始まる、プラス。全てがあるから、前に進める。


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本業での業界新聞に載っていた、あるコラム。
プラス( + )という文字を書くには、まずマイナス(横棒 - )を書く。
何事も物事は「マイナス」から始まるというくだりだった。

 

マイナスと感じる事を己の利害損得で他人任せにして、縦棒( | )を引く事ばかり考えていては如何なものか?。
その様な事を考えず自己研鑽や自己投資に励んでは?というのが、かいつまんだ内容。

 

心に響く内容。そして「そうありたい」と思う事もあって、本業使用のデスクマットに挟んで、時折目にする様にしている。

 

足をかける・引き上げる( – )の事があって、はじめて踏む( + )というのが、自転車のペダリング。

 

マイナスが無ければ、プラスも無く・・・
常にプラスとマイナスが回転する、どちらもなくして進めないのが、自転車という乗り物。

 

ロードレーサーやマウンテンバイク等のスポーツタイプのモデルでは、そのペダルで特に感じる事が出来る。
もちろんママチャリだって、基本は同じ。
足を持ち上げペダルに乗せ、踏む事によってクランクを自力で回転させ、前へ。

 

それが、進む事。その繰り返し。

 

自転車に乗る事って、そんな捉え方も出来る不思議な乗り物なのかも知れない・・・。
ふと街行く自転車を見ていたら、感じてしまったそんな事。

 

でも、まだ自転車に乗る気が起きない、私 omemo。

 

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4年前