第5回:ヘルメットさえあれば自転車はいらない!?

ブリスベンでは、カジュアルなTシャツ姿の学生から、スーツ姿のワーカーまで、たくさんの人がカゴ付きの黄色い街乗り自転車で駆けて行くのをよく目にします。これはシェアサイクルで「シティ・サイクル」と呼ばれるもの。黄色いボディはよく見ると紅茶のリプトンの広告なんですね。

 

ポートは市内に150カ所あり、1カ所に最低10台の自転車が設置されています。自転車は24時間年中無休で利用可能。ポート間で乗り捨てでき、各ポートの利用状況は無料の専用アプリ「オール・バイクス・ナウ」で随時確認できます。基本料金は一時利用2ドル、定期利用は月額5ドル。いずれも30分まで利用料無料で、31~60分まで2ドル、以降30分毎に5ドルが課金される仕組みです(最大48ドル)。シティ・サイクルのカゴにヘルメットが常備されているのは、クイーンズランド州は着用が義務だから(そしてやっぱりヘルメットも黄色!)。30分以内なら基本料金のみなので、マイヘルメットを最寄りのポートまで持参し、シティ・サイクルをレンタルして通勤・通学に利用している人もたくさんいます。私も自分のロードバイクの他に、近くの映画館やスーパーにちょっと買い物に行く際などによく活用しました。

 

ブリスベンのシティ・サイクルには市の行政が関わっていますが、シドニーのように市ではなく、複数の民間業者が担っている都市も。シドニーで運営する複数の業者は、ポートなしで、一般の自転車置き場への駐輪を推奨するスタイルを取っています。業者側は新たにポートの設置も不要、利用者視点でもポートを探す必要がなく気軽で便利だとは思うのですが、私がシドニーを訪れた時は道路脇や歩道にもシェアバイクが散見され、放置自転車のようでした…。これだと自転車もかわいそうですし、街の景観も乱されてしまうので残念な印象でした。

 

日本でもdocomo、メルカリなどが主導しシェアサイクルが各都市に導入されており、東京都内でもちょっとした移動に赤いdocomoのシェアサイクルをこぐスーツ姿の方もちらほら見かけるようになってきましたね。

ブリスベンでは、ブリスベン川沿いに自転車道が整備されると共に、街中でもバイク・レーンの整備が進んでいるのはもちろん、ポートの貸し出し機械も多言語対応し、観光の足としての利用も促進されつつあります。オリンピックを控えた東京でも、他都市の利点を取り入れていくことで、今後いっそう、シェアサイクルが観光手段としての力を発揮してくれそうですね。

*おまけ*

ちなみに、ブリスベンのシティ・サイクル(3段変速・電動アシストなし)で、ブリスベンのヒルクライム練習場所、マウント・クーサに登った強者たちの動画は、ブリスベンの自転車乗りの間では定番ネタでした。

https://www.youtube.com/watch?v=oo2-h32hgMc

たしかに皆、バイクが共通なら真の実力勝負ができるけれど、やりたいかと言われると…うーん!

▲ブリスベンの観光名所、ホイール・オブ・ブリスベンのふもとにあるシティ・サイクルのポート

▲川沿いのサイクリング道の一部。自転車道は緑色が目印。皆が安全にサイクリングやランニングを楽しめるよう、しっかり区分されています

▲ここでは自転車はどうすべきか?というルールがわかりやすく随所に標識で示されています

7か月前